NO.11

【冬祭り】

街は
クリスマス一色
寄り添う人々
その日を心待つ

そんな街に
場違いのような
たくさんの屋台

年に一度の12日祭

冷たい風も
なんのその

やきそば
じゃがバタ
お好み焼き

熱気と思いが
街を包む


NO.12

【イヴ】
年の瀬も近づき
慌ただしい街並を抜け

恋人同士
仲良く通り過ぎる人込みを抜け



編みかけていた手袋
今はただの毛糸玉

私は独り
イヴの夜

昼から降り続いた雨は
いつしか雪へと変わり

頬に
ひんやりと冷たかった


NO.13

【白く輝くリゲル様】
せっかくの
聖夜ですから

たまには
流行りの

歌じゃなく

アベ・マリア
なんて

いかがでしょう

あなたの為に
用意した

こだわりボトルも
あるんです

冷たく澄んだ
空気を肴に

静かな時を

過ごしませんか


NO.14

【雪に込めた祈り】
街路樹はいつしか雪化粧

つないでいた手を離し君はそっと涙を見せたね

二人の間を吹きぬける切ない風は粉雪を舞い上げ

出来た道は別れの道? もし純白の雪原のノートに

序章から愛のストーリーが書き込めるなら

今まで二人歩んだ踏み違えた道を

すべてその白さで埋め尽くして

心から祈ったホワイトクリスマス


NO.15

【少年は 風の中】
少年は 冷たい風の中
温もりは 胸の中



白い吐息が冬を告げ
両手で包みこんだ想い出に
まださようならを告げられず
行くあても無く歩いて


無機質なネオンが照らしている
消えてしまいたい程の喪失感
何処へ行けと言うのだろう
何かが優しく背中を押す


歩き疲れた 夜の街
すれ違う姿に 探している
はっとして振りかえるけど
知らない背中だけが嘲笑う


歩き続けて 辿りついたのは
もう果たせない 約束の場所
凍えながら 一人立ち尽くした


出会いを憎む事なんて
とてもできない事だから
想い出を捨てる事なんて
とても淋しい事だから


とめどなく 溢れてきた
雫が 零れ落ちないように
ただひたすら 空を見上げていた




-やがて何処からか 懐かしい歌声が聞こえてきて-



君の面影が笑っていた 僕も少し微笑んだ



今年最後の日までには
さようならを きっと言おう
そして祈り続けていよう

同じ空の下 君よ 幸せであれ




少年は 12月の風の中
温もりは胸の中


新しい夜明けまで きっと あともう少しだね